自社に合わせた導入形態
ここでは、不動産管理ソフトを導入するにあたって、どのような構成で導入を進めるべきかご提案します!
どのような導入形態があるのか?
不動産管理システムは、販売する企業によって構成が異なります。賃貸管理だけを販売している企業や、賃貸物件管理・マンション会計・ホームページ作成・修繕計画など複数のシステムがパッケージ化されたもの、必要な機能だけを選択するシステムなど、導入形態はさまざま。パッケージの内容も、3種類だけのシンプルなものから10種類以上の細かいものまで幅広いため、不動産管理システムの導入を考える前に必要な機能をチェックしましょう。
こうしたシステムは IT化の進む今後、不動産業者にとってもの経営の根幹を支える重要な基盤となるものです。それゆえ、管理システムは慎重にじっくり選ぶ必要があります。利便性重視のクラウド型か、カスタマイズを考えたオンプレミス型か、コスト重視のパッケージ型か、将来を見据えてスクラッチ型を選択するか、それぞれのメリットとデメリットを解説します。
オンプレミス型とクラウド型の違い
オンプレミス型は初期買取によるシステム構築です。カスタマイズが可能で、自社の業務フローに合わせたシステム構築ができるのが最大の魅力です。初期費用が高いのと、システム構築に労力を要するのが難点です。
クラウド型はPCインストール不要、利便性に富み、導入の簡便性が良いのが特徴で、さらにパッケージ型やシステム型にはない特徴が多くあります。またセキュリティ機能も高度で安心できます。市場はなおも拡大傾向にあり、大企業や中小企業を問わず、幅広く採用されていますが、欠点はカスタマイズ性に乏しいことです。
パッケージ型とスクラッチ型の違い
パッケージ型はメーカーが販売する管理ソフトを購入しPCにインストールして利用する方法です。パッケージのメリットは手軽です。ソフトは安価で、かつ必要最低限の機能性を有しており、多機能な管理ソフトは逆に必要ないという人に適しています。
ただ、小規模環境で使用する分には良いのですが、インストールしたPCでしか使用できず、定期的な更新も必要となります。
対してスクラッチ型はシステムを自社に合わせて構築する形式のものです。なかにはゼロから構築するフルスクラッチのもあります。高い自由度がありますが、敷居が高いのが難点です。
サーバ環境やソフトウェアのインストール、設定やネットワークの整備などコストが大きく、導入にもシステム維持にも労力を要します。
不動産管理システム導入における考え方の目安
必要最低限だけのシステムを導入
不動産管理システムを導入する前に、「利用目的」を明確にしましょう。使えそうなシステムを導入するのではなく、何のためにどのように活用していくのか、運用方法まで考える必要があります。
複数のソフトがパッケージ化されたシステムは、高機能のソフトがついているので何でもできると思いがちですが、使いこなせなければ意味がありません。扱いづらくてシステムが使えず、せっかく導入しても定着しないといったケースも。不動産管理システムを最大限に活かすには、使いやすさの追求も大切です。
最初は必要最低限のシステムだけで問題ありません。企業によっては、必要な機能を選べたり後から追加して連動させたりできるシステムがあるので、どの導入方法が合っているか考えましょう。
基本的なパックでお得に導入する
不動産管理システムを考えたとき、コストの悩みは避けて通れないものですよね。ソフトの機能や種類によって、費用は大きく異なります。
パッケージ化されているシステムは、たくさん機能がついていればいるほど、その分費用もアップすると言えるでしょう。コストが気になる方は、基本的なパックでの導入がおすすめです。
企業によっては、基本コースと機能の種類がプラスされているコースを選べるタイプがあります。充実度をアップさせたい場合は、オプション機能を追加することも可能です。欲しい機能を満たしていればいいのですが、不要な機能は少なからずあるもの。基本コースは、それがあれば管理業務を行えるものと言えます。無駄なコストを抑えるためにも、基本的なパックでお得に会計システムを導入してはどうでしょうか。
自社の運用形態に合わせたシステム導入を!
「物件管理をしたい」「修繕計画を立てたい」など、導入理由は異なるはず。不動産管理システムを定着させて運用するためには、自社の運用形態に合ったものを選びましょう。
「精度があがる」「たくさん機能がある」だけで判断するのではなく、本当に必要な機能か選べば、コストダウンにも繋がります。コストや手間など、無駄を省いて有効利用しましょう。
不動産管理システムを有効活用するには、自社の運用方法に合わせたシステム導入が大切です。どのような導入形態があるのか・どんな機能が必要なのか・導入した後はどう運用するかなど、導入前に押さえておきたいポイントがあります。コストをかけて失敗しないために「使えそう」「良さそうな機能」で判断するのではなく、システムを導入してどのように運用していくのかまで考えましょう。